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- 2018.04.09
- 南アフリカワイン
ワイナリー訪問:デイビッド&ナディア David & Nadia ①
ワイナリー訪問の最終日は、朝から遠出して、こんな土地で本当に酸のきれいなワインができるのか?!と思うような暑く乾燥したスワートランドへ。
デイビッド&ナディアを訪問しました。
デイビッド&ナディアはスワートランドで注目の”新世代”生産者で、スワートランド・インデペンデント・プロデューサーズのメンバーの自然派生産者です。
ティム・アトキン氏評「南アフリカワイン・ランキング」1級生産者。
オーナー兼醸造家のデイビッド氏は、ステレンボシュ大学でワイン醸造学を学んだ後、ウォーターフォード、ラステンバーグ、サロンズバーグなどの南アフリカを代表する生産者や海外のワイナリーで修業を積みました。その際、特に南アフリカの南仏系品種に可能性を感じ、生まれ故郷のスワートランドに戻り、2010年に自身のワイン「デイビッド」をスタートさせました。奥様のナディアさんは、同じくステレンボシュ大学でブドウ栽培学を学び、栽培担当をしています。
ブドウは契約農家より購入していますが、栽培にも関わっています。それぞれの畑により様々なタイプの土壌があり、多くは古いブッシュヴァイン(株仕立て)。
セラー内では、不干渉主義を貫き、天然発酵、少量のSO2を使う程度。「結局は全て土や畑による。」と語り、ブドウそのものの味わいを生かしたフレッシュなワインを造っています。
到着すると、ワインテイスティングの準備が行われていました
まずは畑見学へGO
ブッシュヴァイン(株仕立て)の畑です
大きな株のシュナンブラン
畑を案内してくださったのは、自身のブランドでワインを造りながら、こちらのワイナリーのお手伝いもしている、アンドレ氏
畑によって土壌は異なり、こちらの畑の土壌は頁岩(シェール)を含んでいます
畑を乾燥から守るため、オフシーズンに株と株の間の通路の部分に麦のような植物を植え、それを刈り取ったものでブドウ樹の根元を覆ってあります。
わらの下を掘り出してみると、確かに中の土は湿っていました!!
最後の一枚はマニアックな写真です。
19世紀後半以降、世界中のワイン産地で蔓延したフィロキセラという害虫がいます。
ブドウ樹の根に寄生し、樹を枯らしてしまうのですが、その威力は恐ろしいもので、畑まるごとはおろか、地域全体のブドウを消滅させてしまうほどでした。
対策として、ワイン用のブドウ樹は、フィロキセラに耐性のあるアメリカ系の品種を土台にして、接ぎ木をして栽培されるようになりました。
接ぎ木をしていない自根の樹は、フィロキセラに侵されなかった地域か、被害を免れた古木の畑にしかほぼ存在しません。
今回、参加者の一人が、この畑では接ぎ木をしているのかと質問したところ、答えはYESで、ちょうどそれがわかるサンプルを見せてくださったのがこの写真なのです。
樹の太い枝とそこに茂っている葉とは別に、地面から生えている細い枝葉が見えますよね。これが、台木の枝葉なんだそうです。
それが何⁈ という方にはスルーしていただいて、へーっ、初めて見た! と驚いていただける方がいれば幸いです。
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