南アフリカ自然派ワイン☆その3(マウント・アボラ Mount Abora)(by ぺんぺん)
4月上旬にアフリカー新店舗で試飲した南アの自然派ワインのご紹介、第3弾、最終回です。
アフリカーの新店舗は舎人ライナーの西新井大師西駅から数分のところにあります。
大通りからわかりやすい脇道に入ってすぐのところにある店舗を入ってすぐのところのカフェスペースにはカウンターと木のテーブルがあり、試飲会などはこちらで行われます。
店の奥にはセラーがあり、魅力的な南アワインの数々がたくさん並んでいましたよ(*^▽^*)
今回ご紹介するのはマント・アボラというワイナリーの商品。
マウント・アボラとは、18〜19世紀のイギリスのロマン派詩人、サミュエル・テイラー・コールリッジが創り出した想像上の場所。新しいものを創りだすには何を表現したいのかという明確なヴィジョンが必要であり、ワイン造りにおける創造とは、どんな質感、味わい、感触のワインを造りたいのかという想像力を持ち、それを実現することだという考えからワイナリーにはこの名前が付けられました。
マウント・アボラでは醸造家ヨハン・メイヤーがワイン造りを担っています。
スワートランドの良質な畑のブドウを早摘みし、天然酵母のみを使用してブドウを全房発酵、そのまま高温で醸しを行います。ブドウを早摘みすることにより、低アルコールでブドウの生き生きとした性格を残したワインができるそうです。
最初にご紹介するのはサフラン(Saffraan)という名の赤ワイン。ビンテージは2015年。
このワインに使われているサンソーという品種は南アフリカのケープ地方で古くから生産されていたもので、20世紀の初めにはこの地方で作られる赤ワインの75%がサンソーを使用していたそうです。
温かい地域で育つサンソーならではの生き生きとしたジューシーな果実味と力強いミネラル感を、このブドウが持つタンニンと酸味を調和させたワインに仕上げたのが、このサフランなのです。
実際にテイスティングしてみると、イチゴやチェリーといった赤い果実やプラムなどの豊かなフルーツの香りが広がります。赤い花のようなフローラルさやなめし皮のような複雑な香りも持ち合わせています。酸味、タンニンとも穏やかで、軽やかでチャーミングなワイン。私にはピノ・ノワールとガメイを合わせたような味わいに感じられました。アルコール分も12%以下と飲みやすいので、あっという間に1本飲み干してしまうかも?
お次のワインはアビシニアン(Abyssinian)という赤ワイン、2014年。
ムールヴェドル(35%)、シラー(28%)、グルナッシュ(28%)、サンソー(9%)がブレンドされています。
このワインを作るにあたっては、フランス・ローヌ地方のクローズ・エルミタージュの巨匠、アラン・グライヨ氏を目標に、ローヌ品種を使用しながらもブルゴーニュのように輝きのある、低アルコールでミネラル感のあるワインを目指したそうです。
テイスティングしてみると、プラムやブラックベリーのような果実味に加え、スミレのような紫の花、生肉、土、ナツメグにブラックペッパーなどのスパイス、チョコレートといった複雑な香りが感じられます。
そう書くと濃厚そうな印象ですが、アルコール度数は12%なので軽快な飲み口です。
酸味はやや強めですが、タンニンはさほどでもなく飲み疲れしない感じなので、お食事を通して飲めば様々表情が楽しめそうです。
ワイナリーからのおすすめでは、是非とも白トリュフと一緒に味わってほしいとのこと。
でも白トリュフは季節も限られるしお高いので…(笑) 鴨や野鳥料理と合わせてみてください!