南アフリカワインのヴィンテージまとめ
2019.12.25
下記、南アフリカワイン協会や様々な評論家の情報をピックアップし、また店主の感想なども交えて記載しています。古いヴィンテージは、情報が少なかったり、店主の試飲も少ないという事もあり、記述少なめです。
どのヴィンテージも、結局は生産者によって大きく異なるのですが、あえて申し上げるなら、2017年、2015年、2012年、2009年はグレートヴィンテージと言われています。2016年は白ワインと赤ワインのエレガント系品種(ピノ・ノワール等)は特に面白い年だと思います。最近出回り始めた2018年は、若干2017年よりも早飲みタイプのワインが多い印象ですが、全体的には2016年に似ている印象があります。
※★はWA、WS、WE等のメディア情報を参考にして付けています。
2018年 未査定
100年に一度の大干ばつ、そして霜害により、収量は大幅減。
前年比-15%。
収穫時期は例年よりも涼しく、
ゆっくりとぶどうが熟したようです。
平均で2週間ほど収穫が遅かったとのこと。また粒は小粒で、
凝縮度が高く、
量は少ないものの厳しい環境に耐え抜いたブドウの品質は高い。感覚的には、2017年よりも飲み頃は早い。
2017年 ★★★★★
Very Good と言われている年です。乾燥していて干ばつがありながらも、収量は、2016年より若干増加しました。前年比+1.4%。
ブドウが成熟している時期の夜は涼しく、収穫時期に大きな熱波もなく、良いブドウが収穫出来たそうです。粒は小粒で凝縮度が高いと言われています。店主が試飲している限り、
熟成に向いた素晴らしいワインが多い様に思います。
2016年 ★★★★
最近の5年間で最も収量の少ないヴィンテージとなりました。前年比-6.7%。内陸部の地域では、十分な雨量があり、前年よりも大きな収穫がありましたが、特にステレンボッシュやスワートランド、パール等では大幅減となりました。
乾燥していて、暑く、
一部の地域では過度な日差しが問題になったようです。しかし、出来たブドウについては、小粒で凝縮し、素晴らしい出来栄えとなりました。また、全体的に、
収穫のタイミングが非常に早く、
低アルコールになっているワインが多くなっています。
現在、多くの2016年ヴィンテージが出回っています。
店主が飲んでいる限りですが、エルギンやウォーカーベイのピノ・
ノワール、また、
エルギンや多くの地域のシャルドネ等の白ワインについては、
豊かな果実味があり、かなり良い印象で、実際、
お客様からの評判もかなり良いです。また、
エレガント系のシラーも非常に良い印象です。
ステレンボッシュのカベルネ・ソーヴィニヨン等については、
凝縮感はありながら、渋味は少なめという印象です。
2015年 ★★★★★
グレートヴィンテージと呼ばれています。冬も寒すぎず、ドライな気候が続いていました。結果、ブドウの腐敗、病気その他によるロスは殆どなかったシーズンです。成熟が早く、収穫のタイミングは、通常よりも2週間前後早かったそうです。総収量は、前年比-1.4%。
様々な評判や店主が試飲している限りですと、
ステレンボッシュを中心とした赤ワイン(特にボルドー系の品種)
については、非常に素晴らしいと感じています。
豊かな果実味のみならず、しっかりとした骨格、渋味が備わっており、バランス良く仕上がっています。また、
カノンコップ ポールサウアー 2015については、
ティムアトキン氏がニューワールドで初めて100点満点を付けた
事で話題となりました。
ウォーカーベイやエルギンのピノノワール、
シャルドネなどについては、
割と酸味がしっかりとしているタイプのワインが多く、
熟成に向いていると思われます。
2014年 ★★★☆
冬寒く、春も涼しく、11月や1月に沢山の雨が降り、チャレンジングな年だったとの事です。収穫のタイミングは、平年よりも2週間遅かったようです。沿岸部の地域では、素晴らしい出来とされていますが、それ以外は生産者によるとのこと。オレンジリバー近辺は、霜害にやられてしまった畑が多かったとのこと。収量は、前年比-2.6%。
店主の印象は、例えば、一部のカベルネ・ソーヴィニヨンで、例年よりもエレガントで、少し物なりないと思えるワインもありました。一方で、非常に素晴らしく評価の高い生産者も多く、やはり造り手によって大きく異なるヴィンテージと感じました。
シラーや白ワインは全体的に好評です。
2013年 ★★★☆
収穫のタイミングが少し遅めでゆっくりとスタートしたにも関わらず、収量は過去最大になったそうです。ロバートソン以外の地域では、例年よりも多く収穫出来ています。前年比5.4%増。
少し湿度が高い年だったようです。
特に収穫時には非常に神経を使ったとの事です。
赤ワインについては、とても期待されている年です。特にピノタージュに期待がかかっている年との事。
2012年 ★★★★☆
涼しくてドライな気候が続き、
やや小粒なブドウが収穫でき、
出来の良いヴィンテージと言われています。
多くの素晴らしいワインを堪能できます。
2011年 ★★★★
ドライな気候が続き、小粒なブドウが出来ました。
凝縮されている味わいになっています。
2010年 ★★★☆
11月は湿度の高い気候が多く、
12月は非常に乾燥していたそうです。
収穫は少し遅めでゆっくりと熟した年でした。
カビが幾つかの地域で見られ、
出来栄えは生産者によって異なるとされています。
2009年 ★★★★★
非常に称賛されているヴィンテージの一つです。
ワインスペクテーター誌では、
南アフリカの2009年ヴィンテージを2015同様の評価として
います。現時点で購入出来る2009はなかなか少ないですが、
見つけたら是非お試し下さい。