南アフリカの国宝「シュナン・ブラン」について
シュナン・ブランは、現在、南アフリカで最も成功しているブドウ品種の一つと言えます。
フランスのロワール地方原産とされる品種ですが、世界最大の産地は南アフリカです。
南アフリカの醸造家たちも「シュナン・ブラン」にかける想いは、非常に強いです。
ケン・フォレスター氏は、20年以上もシュナン・ブランを使ったワインを造り続けている醸造家です。彼は、シュナン・ブランは、南アフリカの「国宝」と考えています。そして、多くの醸造家達が素晴らしいシュナン・ブランを作り続け、そしてその品質は上がっていると言います。
シュナン・ブランの味わい
シュナン・ブランは、地域・気候などのテロワールや醸造方法の影響を受けやすいと言われています。
フレッシュでデリケート、花の様な香り、リンゴやメロン、桃、アプリコット、パッションフルーツ、グァバ、パイナップル等の果実の香りがあります。ナチュラルな酸やミネラル感。
オーク樽で熟成させることで、複雑にリッチに、ハニーやナッツのようなフレーバーも加わります。シュナン・ブランは、長期熟成のポテンシャルが高い品種です。
※画像は、https://bubblyprofessor.com/2012/10/13/wine-grape-cheat-sheets-chenin-blanc/ より抜粋
シュナン・ブランの歴史(南アフリカ)
シュナン・ブランは、長い長い歴史があります。
元々、フランスのアンジョウ地方に9世紀頃には出来たと考えられています。そのころの名前は、「シェネレ(Chenere)」という名前でした。
シュナン・ブランという名前になったのは、15世紀にロワール渓谷のシュナン山が探検されたことにちなんでリネームされたと言います。
南アフリカにおいても、シュナン・ブランは、非常に長い歴史があります。
1655年にヤン・ファン・リーベックが持ち込んだ品種は、シュナン・ブランと考えられています。(その後のナントの勅令廃止時に、ユグノーの人々が持ち込んだという説もあります。)
しかし、当時はシュナン・ブランと識別されていたわけではなく、「スティーン」という品種で親しまれていました。
1963年ステレンボッシュ大学のCJオルファ―教授によって、「スティーン」と「シュナン・ブラン」が同一であることが解明され、その後、スティーン・シュナン・ブラン、そしてシュナン・ブランと呼ばれるようになりました。
シュナン・ブランは、20世紀前半にブランデーなどに使われ活躍しました。また、クレレットブランシェとブレンドされた甘口ワイン[Lieberstein]は、しばらくの間、世界でもベストセラーになったワインです。ネダバーグのエーデルコイアは、シュナン・ブランの品質を証明する素晴らしいワインにもなりました!!
↓エーデルコイア
シュナン・ブランのDNA
DNA鑑定の結果、シュナン・ブランは、フランス「ジュラ地方」のブドウ「サヴァニャン(Savagnin)」と親子関係の子にあたるという事が分かりました。
また、更なるDNA鑑定の結果、「ソーヴィニヨン・ブラン(Sauvignon blanc)」と「トゥルソー(Trousseau)」の兄弟関係にあるとされています。両品種とも「サヴァニャン(Savagnin)」が親品種とされています。
さらに、シュナン・ブランは、ボルドー「カベルネ・ソーヴィニヨン」の叔父/叔母にもあたります。※カベルネ・ソーヴィニヨンは、ソーヴィニヨン・ブランとカベルネ・フランの子供とされています。
シュナン・ブランの子は、コロンバール(シュナン・ブランとグアイス・ブラン(Gouais Blanc)の交配種)等が代表的です。南アフリカでは、シュナンブランとイタリア品種のトレッビアーノを交配し、ウェルドラ(Weldra)やチェネル(Chenel)という品種が造られました。
シュナン・ブランの栽培地域
南アフリカ(世界一の栽培面積)、フランス(ロワール)、アメリカ、ニュージーランド、カナダ、アルゼンチン、中国等
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