1.高級ワインは益々高額に
輸出規模は大きくなり、また南アフリカランドの好影響で、ワインの販売量は増えていますが、供給量は下がっています。
国際的な需要は大きく無視することはできない状況で、特に先進国マーケットでは高級ワインに対する需要が多く、価格は上がっています。逆に、気まぐれで小さな国内マーケットは縮小傾向にあります。
例えば、サディファミリーのコルメラというワインは、南アフリカのトップ赤ワインで、アメリカ市場は南アフリカ国内市場の2倍売れています。
2.ますますの品質向上、そして高価格なセグメントへ
高級ワインとデイリーワインの価格差は益々広がっていくでしょう。
現在、南アフリカの高級ワインと低価格ワインの差は100倍(25ランド〜2500ランド)あります。
しかし、フランスワインは、10,000倍もあります。例えばロマネコンティは、1本13,000ユーロで取引されています。
3.2015年は、偉大なヴィンテージとなる。
エルニーニョ現象や気候の変化によって2015年は、ケープ地方や世界規模で大きな影響を与えました。結果として2015年は、これまで最も早い収穫でした。
毎年がグッドヴィンテージは、消費者には通用しなくなっています。ワイン愛好家たちは、ヴィンテージの違いやバリエーションの違いをよく理解しています。2009年や2012年はグッドヴィンテージに位置付けていましたが、2015年ヴィンテージはそれ以上に期待されています。
2015年は、ドライで非常に健康、素晴らしい酸を持っている年です。発酵や熟成段階でリッチなテクスチャー、ピュアビンテージ、低いアルコールを感じられています。
2015年ヴィンテージがマーケットに出たときにそのビンテージが最も良いと証明されると思います。
4.軽めの赤ワインが流行する。特に「サンソー」。
世界的なトレンド「軽めの赤」が南アフリカでヒットしています。逆に濃く重いワイン15%以上のアルコールで、100%新樽を使ったワインは、停滞気味にあります。
消費者は、もっと個性的で且つ新鮮、低アルコール、軽い、そして食事と合わせやすい赤ワインを求めています。
南アフリカで、そういった軽い赤ワインは、ここ最近まで忘れられていた品種である「サンソー」から造られています。非常に素晴らしいアロマ、愛らしい奥深さ、素晴らしい飲みやすさがあります。
生産者はまたガメイやグルナッシュ、シラー、ピノタージュそしてピノノワールを使って軽い赤ワイン、ナチュラルで見栄を張らないワインを目指していくでしょう。
既にそういった軽い赤ワインがすでにヒットしています。
ラッドフォードデールのサースト、テスタロンガのメイドフロムグレープス、アルヘイトのフロットサムジェットサムなどです。
5.ヴィンテージワインの価格上昇と投資
一方で、従来のワインについて、過去ヴィンテージが見直されています。
特に、1960年代〜1970年代に造られたワインが素晴らしい称賛を得ています。
「ジョージスパイズ(George Spies)」の1966年カベルネソーヴィニヨンが、2015年に世界的なワイン評論家ジャンシスロビンソンの評価で満点(20/20)を取りました。そして、また、これは、南アフリカワインの最高値を付けました。
また、同様にランゼラックやゾンブローム、ネダーバーグなどのヴィンテージワインきちんと保存されているものについては、高値が付くことが予想されます。
また、カノンコップ、クレインコンスタンシア、ミヤルストなどは安定して価格が上昇しており、外国人の興味を引き付けています。
今日のリーディングカンパニー、サディやマリヌー、ブーケンハーツクルーフ、アルヘイトなどもワインにも非常に大きなポテンシャルがあります。南アフリカランド安という状況もあり、これらのワインは、他国産のものと比較して非常に安すぎる状態です。
6.新しい品種開発
南アフリカのワイン産業は、フランスやドイツなどの品種がもしかしたら気候や土壌的にベストではないかもしれません。
しかし、現在では、冒険心のある生産者たちが様々な品種を栽培しています。
特に、クレレットブランシェ、マルサンヌ、ルーサンヌ、アルバリーニョ等の品種は頭角を現すと期待しています。赤は、カリニャン、ムールヴェードル、グルナッシュ、テンプラニーニョ等に期待が高まっています。
古樹のサンソーについては、今後もより一層の期待がされています。
シラー、カベルネ、シュナンブラン、シャルドネについては、いくつかの優良生産者が引き続き生産すると思われます。
7.水の重要性が増してきます。
南アフリカで起きた干ばつは、ワイン業界に非常に大きな影響を及ぼしました。
灌漑施設を保有していない生産者は、2016年かなり収穫量を落とさざるを得ませんでした。
セラーの管理以上に畑の水の管理がますます重要になっていきます。
低収量、低価格で行っている生産者は、今後、他の農業への転換を考えざるを得ないかもしれません。
----訳終わり----
で、上記の記事の中で、特に気になったのが「ジョージスパイズ」という1966年ヴィンテージのワイン。
南アフリカ現地でも手に入らないと思いますが、あのジャンシス・ロビンソンさんが満点を付けたワインです。気になりますね。
↓これが1966年のジョージスパイズです。
ちなみに、ネットで検索したところ、このワイン1本の値段はR20,000。
今のレートだと現地価格で15万円ほどΣ(・ω・ノ)ノ!
ですのでもし日本だったら20〜30万くらいはするのではないか…!?
最も高額な南アフリカワインですね。
というか、1R=7.4円って安すぎです。以前は1R=10円以上していました。
25%以上もランドが下がっているのですね…
また、記事によると60年代〜70年代のヴィンテージが良く熟成していて高値になることが予想されている。ネダーバーグやランゼラックなどいくつかの固有のヴィンテージワインも値段が上がっていくとのことでした。仕入れられたら良いなぁ。
あと、「サンソー」の話も気になりました。
先日、アルヘイトのサンソー100%、それからラールのサンソー100%のワインを飲んだのですが、素晴らしかったです。サンソーのワイン、今後、入ってくると思いますので、是非お楽しみに!!
ちなみにアルヘイトのサンソーは、少し前に販売していました。直ぐに売り切れてしまいましたが…
↓アルヘイトのサンソー
あとは2015年ヴィンテージの話。
2015年ヴィンテージは、ぼちぼち出始めてきているのですが、確かに素晴らしいと思います。
フレッシュでピュア、活き活きとしていて、綺麗な酸も感じます。
これからも2015年ヴィンテージのワインがもっと増えると思いますので、私も楽しみですし、皆さんにも是非味わっていただきたいなぁと思います。
という事で、南アフリカワインのトレンドの話でした。
以上、よろしくお願いいたします!!
Toshi
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